消防士の仕事について

消防士の仕事に関する事を書いています

山火事はどうして消す

 


山火事は、可燃物である樹木が連続しているため、
燃え広がりやすく、消防車が活動するための道路や


消火栓などの消防施設がほとんどなくて、消火のための
条件が非常に悪いところから、広い面積を焼損して


消火活動も数日間にわたることが少なくありません。
そして、風向きや延焼している速度の変化によって、


消防隊員が火に囲まれてしまうなど、非常に大きな
危険が伴います。


さて、それではどんな方法で消火するのでしょうか。
最もいま的なものは消防ヘリコプターによる消火です。


水や消火薬剤を上空から散布します。
火の勢いが上空から判断できることもありまして、


効果的な方法で、他の消防本部や警察・自衛隊などの
ヘリコプターも応援にかけつけて協力しています。


中型のヘリコプターで一度に水なら700ℓが散布できます。

 

地上ではシャベルで土をかけたり、木の枝などで火を
たたいて消したり、水を背負ってきて手動ポンプで


放水したり、釜や電動のこぎりを使って、
下草や樹木など燃えるものを除去して、焼け止まらせる
など昔ながらの方法も使います。


携帯型の消防ポンプが小型化して、これを何台も
連結してふもとから水を送って放水したり、


林道網の発達によりまして林地内に入って消防車で
消火することも行われ、効果をあげています。


また、「迎い火」という方法も用いられます。
これは、火事が大きいとそれに向かって別の火を
放つのです。


火事をもって火事を制するわけです。
効果は非常に大きいのですが、一つ間違えると


火事をますます大きくしてしますため、
適切な判断のいる高等な手段となります。


草木を切り払う方法と迎い火は「やまとたけるのみこと」
の神話にも出てきます、古来の方法です。


ところで、火に囲まれたときの有効な道具が
アメリカで開発されました。


これは、くぼ地に体を伏せ、耐熱シートで覆って
酸素ボンベで呼吸しながら火の通過を待つものです。


そんな高性能のシートがあるのかと驚かされますが
これはかなり危険です。


山火事の消火はたいへんなことが分かってもらえたと
思いますが、原因は登山者・ハイカーなどのたき火


たばこなど人為的なものがほとんですね。


やはり、山火事を出さない、山で火を使うときの
マナーを高めることが大切です!